衛生管理の知識

パワーハラスメントについて

昨今はハラスメントの報道が増えています。同様にお客さまからハラスメントに関する講演の依頼が増えています。
ハラスメントは加害者自身が気がつかないことが特徴です。被害者だけでなく、職場全体へ悪影響を及ぼします。ハラスメントの被害者がメンタル不調に陥ることもあります。
当社の講演会では演習やディスカッションの時間を設けています。自らの言動がハラスメントに該当するかを知る機会になります。

ハラスメントとは?

ハラスメントは嫌がらせや、迷惑行為という意味です。
多くの場合、加害者は自らの行為が問題であると自覚していません。直接の被害者は問題として感じている場合もあれば、感じていない場合もあります。被害者が問題と感じていない場合でも、職場の同僚や職場環境に悪影響を与えます。
ハラスメントがある職場では労働トラブルが発生しやすくなります。労働者が定着し難くなり、最終的には仕事の業績に悪影響を与えます。ハラスメントを職場から無くす必要があります。
ハラスメントの被害者がメンタル不調になり、労災につながることもあります。

ハラスメントの分類

ハラスメントの分類は数十個あるといわれれています。
セクシャルハラスメント、パワーハラスメントという言葉が有名ですが、最近はスメルハラスメント(においが原因)、スモークハラスメント(喫煙が原因)などの言葉が一般的に利用されています。
ここではパワーハラスメント、セクシャルハラスメント、スメルハラスメントについて記載します。

パワーハラスメント

職場の優位性を背景に、適切な範囲を超えて、精神・身体的な苦痛を与えることです。
上司から部下に対するものに限定しません。最近はITや語学などの分野では部下が上司より知識や能力を持っていることがあり、部下から上司へのパワーハラスメントが認められることもあります。

業務上必要な指示や注意は該当しない

上司から部下への「○○○をして下さい」という業務上必要な依頼はハラスメントに該当しません。
「△△△社から苦情があったが、理由を説明して」、「□□□社とのアポイントメントを未だ取ってないの」という上司から部下への質問や依頼もハラスメントに該当しません。
業務上必要な指示や注意であっても、そこに疎外、恫喝、執拗な言動といった、業務に不要な行為があればパワーハラスメントに該当します。

パワーハラスメントに該当しますか?

講話や講演会ではこのような事例を用いてパワーハラスメントについて理解をしていただいています。

上司:田中! お前、早く来いよ!○○産業の課長から、見積もりが約束通りに届いていないと、俺にクレームがあったぞ!
田中:まじっすか?
上司:「まじっすか」ってなんだ、貴様!誰に向かって言ってるんだ!俺は、お前から何も報告を受けてないぞ。きちんと見積もりを期日までに提出するのは猿でもできることだろ!期日通りに仕上げることは基本だろ。
田中:申し訳ございません。今すぐに○○産業に電話をし・・
上司:言い訳するな!お前が適当に仕事をしてるから苦情が来るんだろ!どうして俺に報告をしなかったんだ。俺や会社の信用を失わせやがって、いい加減にしろよ。お前、入社何年目だ、新入社員のほうが仕事ができるじゃねーか。

この例では部下の仕事のしかたや発言に問題がありますが、上司の「お前」、「猿でもできる」、「入社何年目だ」などの発言や、高圧的で、相手の言い分を聞かずに話を遮るなどの話し方はパワーハラスメントに該当します。

セクシャルハラスメント

こちらで詳しく説明をしています。

スメルハラスメント

こちらで詳しく説明をしています。

当社が講話や講演会で大切にしていること

演者が情報を一方的に伝える形式の講演会は効果が薄いと考えています。当社では演者とが参加者とディスカッション、演習などを含めるようにしています。
当社では講演会だけでなく、衛生委員会での講話を通じて、ハラスメントに関する情報提供を行っています。

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