職場巡視時は巡視記録を作成し、衛生委員会で審議を
衛生管理者は週1回、産業医は月1回の職場巡視が義務となっています。
巡視時に気になった場所についてはきちんと巡視記録を作成し、衛生委員会で審議することが望ましいです。巡視時には労働者から職場環境についての意見をくみ上げて下さい。事業者によっては職場巡視時の問題箇所をカメラで写真を撮り、改善後の写真と共に記録に残しています。
職場巡視の義務
衛生管理者は週1回、産業医は月1回の職場巡視が法律で義務となっています。安全管理者、衛生推進者、安全衛生推進者についても職場巡視は同様に義務となっていますが、頻度は定められていません。職場の安全や衛生を管理する担当する立場であり、少なくとも月1回以上の職場巡視が望ましく、当社では産業医の職場巡視と一緒に行うことをお勧めしています。職場巡視の目的
職場巡視は職場の安全、衛生、健康に関する危険性や有害性(リスク)を把握、これらへの対策案を検討、対策を実行することです。この流れをリスクアセスメントといいます。職場全体の雰囲気やリスクを把握することで終わらせずに、労働者が働きやすい環境を築いたり、労働災害が起らないように未然に対策をします。
職場巡視の方法
労働者が作業着や保護具など利用している事業場では同じような装備で巡視を行います。産業医などがきちんと保護具を装着して巡視すること自体が労働者への安全衛生教育としての意味合いを持ちます。また、産業医などが職場を知ろうとしているという熱意も伝わります。事業場によっては温度計、湿度計、騒音計などを持参し、職場環境を巡視時に測定できるようにします。基本的には事業場全体を歩いて回って下さい。自動車や自転車で巡視をするよりも歩くほうが得られる情報が多いです。(旅行をする際にも歩いて街を回ったほうが、バスや自動車で観光するよりも気がつくことが多く、記憶に残りやすいことと同じです。)
巡視時にはそこで働く労働者に積極的に話しかけて下さい。「職場環境で困っていることはありますか?、「危ない場所はありますか?」などと聞きます。産業医などの顔を職場全体に知ってもらうという点でもメリットありますし、気がつかなかった問題点が出てくることもあります。
職場巡視記録の作成と委員会での審議
巡視時には必ず巡視記録を作成します。労働基準監督署から職場巡視について指導があることがあります。臨検時には巡視した証拠として巡視記録を提示して下さい。当社では職場巡視記録などの見本を用意しています。 事業者によってはカメラで問題箇所を撮影し、対応前と対応後の状況を分かりやすく記録しています。守秘義務や情報漏洩の観点から産業医が自らのカメラ(スマートフォンを含む)で職場の写真を撮ることは不適切です。
毎月実施される衛生委員会で巡視記録について審議します。リスクアセスメントをし、誰がいつまでにどのように対策するかについて決めて下さい。
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