衛生管理の知識

雇入時の安全衛生教育は義務です

労働者を雇い入れた時や、作業内容を変更した時に、遅滞なく安全衛生教育を行う必要があります。
全ての事業場が対象で、5人しか働かない事業場でも実施する義務があります。正社員だけでなくアルバイトなどを含めた全ての労働者が対象です。

安全衛生教育の内容

厚生労働省は以下について教育するように定めています。
  1. 機械等、原材料等の危険性又は有害性及びこれらの取扱い方法に関すること
  2. 安全装置、有害物抑制装置又は保護具の性能及びこれらの取扱い方法に関すること
  3. 作業手順に関すること
  4. 作業開始時の点検に関すること
  5. 当該業務に関して発生するおそれのある疾病の原因及び予防に関すること
  6. 整理、整頓(とん)及び清潔の保持に関すること
  7. 事故時等における応急措置及び退避に関すること
  8. 前各号に掲げるもののほか、当該業務に関する安全又は衛生のために必要な事項

誰が教育担当をするか?

総括安全衛生管理者、衛生管理者、安全管理者、もしくは業務に精通した先輩が教育担当になって下さい。労働衛生コンサルタントなどの外部資源を活用することも可能で、当社にもご依頼がございます。

労働災害は入社間もない、配属間もない、教育を受けていない労働者に多発します。
労働災害は会社にとっても、労働者にとってもデメリットでしかないため、きちんと教育を行えるように時間を確保して下さい。

安全衛生教育の例

以下のような内容のマニュアルを作成します。衛生管理者などが新しく配属された従業員に対してマニュアルの内容を説明します。「自分でマニュアルを読んでおいて」というような教育は不適切です。
1時間程度を確保し、新しく配属された従業員の疑問点を無くすことが理解力を高める上で大切です。
4日以上の業務上疾病で一番多いのが腰痛であり、腰痛についての教育を含めることをお勧めしています。
  • 健康診断の受診
  • 健康診断の結果や長時間労働が健康へ与える影響
  • セクシャルハラスメント、パワーハラスメント
  • 打刻、残業の申請と承認
  • 職場の相談窓口
  • 防災関連(避難経路など)
  • 非常時の連絡網
  • 腰痛対策(重量制限、姿勢)
  • 救急箱の場所
  • 労災の事例