食中毒
食品に含まれていた微生物(細菌、ウイルス、寄生虫)や化学物質が原因で体調を崩すことを食中毒といいます。
食べ過ぎてお腹の調子がおかしくなることは食中毒とは言いません。
食べ過ぎてお腹の調子がおかしくなることは食中毒とは言いません。
食中毒の原因
主な原因は細菌とウイルスで、全体の70%以上です。寄生虫は衛生環境が良くなった昨今では珍しいですが、当社のお客さまでも寄生虫による食中毒の事例がありました。東北地方のお客さまから条虫、関東地方のお客さまから線虫による食中毒の相談を受けたことがあります。
化学物質はヒスタミンが有名です。ヒスチジン(アミノ酸の一種)が高濃度に含まれた鯖などを食べることにより、体内でヒスチジンがヒスタミンに変わることが原因です。
食中毒の症状
腹痛、下痢、嘔吐といった消化器症状や、発熱が有名です。大腸菌によるO157のように、死につながる食中毒もあります。食中毒の原因により、症状、潜伏期は異なります。
飲食店ではお客さまが食中毒になる可能性があり、食中毒が発生しないように衛生管理を行う必要があります。
食品とは関係が無い企業でも、従業員が持参するお弁当、冷蔵庫内の食品、宴会などで食中毒が発生することがあるため、全ての業種で食中毒の知識を持つ必要があります。
細菌性食中毒の主な病原体
感染型
大腸菌、サルモネラ、腸炎ビブリオ、カンピロバクター等毒素型
黄色ブドウ球菌、ボツリヌス、大腸菌等大腸菌は0157が有名で、重症になることがあります。
ウイルス性食中毒の主な病原体
ノロウイルス、A型肝炎ウイルス等化学性食中毒
ヒスチジン(ヒスタミン)、ヒ素、メタノール等自然毒
ふぐ、キノコ等食中毒の対策
「病原をつけない」、「増やさない」、「殺す」の3要素で対策をします。病原をつけない
調理者は手洗いをきちんと行う。体調不良時には調理しない。
生の肉や魚をつかむ調理器具と、焼けた肉や魚を扱う調理器具を別にする。
増やさない
食べる直前まで冷蔵庫で保管する。新鮮なもの購入し、新鮮なものを食べる。
賞味期限を守る。
冷蔵庫に入れても病原菌が増殖するため、早期に食べる。
殺す
多くは加熱によって死滅します。肉や魚介類は、中心まで加熱する。調理器具を洗浄、次亜塩素酸ナトリウムで消毒する。アルコール消毒は万能ではなく、一部の病原(ノロウイルスなど)には無効と言われています。