愛知・名古屋アジア大会に協力させていただきました
ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピックに続き、愛知・名古屋アジア大会でも、スポーツドクターとして大会に協力させていただきました。選手のすぐそばで競技を見ていると、競技結果を左右するのは単純な能力の差だけではなく、当日の体調やメンタルヘルスを含めたコンディションの違いが大きいことを実感します。これは、スポーツ選手に限ったことではありません。ビジネスパーソンにとっても、心身のコンディションを整えることは、能力を十分に発揮し、仕事で成果を上げるための重要な要素だと考えています。
アジア競技大会とロサンゼルスオリンピック
第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋))は4年に1度開催されるアジア最大の国際総合スポーツ競技大会の一つです。一般に「愛知・名古屋アジア大会」と呼ばれ、アジアの45の国と地域から選手が参加します。国外から約20,000人の選手と関係者が日本に集まります。競技によっては、2028年ロサンゼルスオリンピックの出場枠や出場権につながる大会でもあります。
2026年9月に米国出張があり、ロサンゼルスオリンピックの開会式が行われるSoFi Stadiumに行きました(Las Vegas Raiders 26, Los Angeles Chargers 14 Date: September 20, 2026 (Week 2))。SoFi Stadiumは常設席だけでも約7万人を収容できます。イベントによっては仮設席を含め約10万人を収容できます。最大の特徴は、フィールド中央の上空に吊り下げられた世界最大級の360度両面大型LEDビジョン「Infinity Screen」です。このLEDビジョンにはスピーカーも備え付けられています。フィールドと座席が近く、真ん中にLEDビジョンがあるため、最上段の500ブロックでも、視覚だけでなく聴覚でもイベントを楽しむことができます。
このような世界的なスタジアムで、オリンピック選手として競技することは、選手にとって大きな目標の一つになるのではないでしょうか。選手に選ばれ、この場所で開催されるオリンピックに参加できれば、とても幸せなことだと思います。
なお、2028年ロサンゼルスオリンピックの開会式は、SoFi StadiumとLos Angeles Memorial Coliseumの2会場で開催される予定です。
わたくしとスポーツイベント
業務として、ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピックに続き、愛知・名古屋アジア大会でも、スポーツドクターとして大会に協力させていただきました。国際的なスポーツイベントだけでなく、国体(現・国民スポーツ大会)、障害者スポーツ、精神科のデイケアにおけるスポーツ活動などにも関わってきました。精神科のデイケアでは、スポーツを通じて身体を動かすことや他者との交流を促し、メンタルヘルスの改善につなげる活動にも取り組んできました。
一方、観客としては、サッカーワールドカップ、ラグビーワールドカップ、リーガ・エスパニョーラ、MLB、NFL、NBA、NPB、Jリーグ、Bリーグなど、国内外のさまざまなスポーツを現地で観戦してきました。スポーツ観戦は、わたくし自身の趣味の一つです。
また、わたくし自身のメンタルヘルスを維持するうえでも、スポーツを観戦したり、スポーツに触れたりする時間は大切なものだと感じています。スポーツには単に身体を動かすだけでなく、観戦する側にも感動や興奮、他者との一体感などを与えてくれる力があります。スポーツドクター、精神科医としてスポーツが心の健康に与える影響を実感しています。本件についてNHKの取材を受けたこともあります。
スポーツ選手のコンディションを左右するもの
選手のすぐそばで競技を見ていると、競技結果を左右するのは単純な能力の差だけではなく、当日の体調やメンタルヘルスを含めたコンディションの違いが大きいことを実感します。
例えば、試合当日に風邪をひいていても、ドーピングの関係から、選手が自己判断で薬を服用できない場合があります。これは国際大会に限らず、国内の大会でも注意が必要です。特に国際大会では、選手だけでなく医療スタッフも常にドーピングを意識しながら対応する必要があります。わたくしは国際大会では、ドーピング検査に関わる立場としても活動しています。
もちろん、筋肉や関節などの整形外科的な疾患や外傷も、選手が本来の力を発揮するうえで大きな影響を及ぼします。場合によっては、骨折や靱帯損傷などが生じた際に、選手本人の意思だけではなく、スポーツドクターの医学的判断によって競技を中断することもあります。
一方、精神科専門医でもあるスポーツドクターの立場から特に感じるのは、精神面のコンディションも競技パフォーマンスに直結するということです。
例えば、怒りや焦燥感をうまくコントロールできなければ、本来の能力を十分に発揮できないことがあります。競技によっては、感情のコントロールができないことが、反則や減点などにつながる場合もあります。また、過度な気分の高揚や落ち込みも、集中力や判断力、競技パフォーマンスに影響を及ぼします。
つまり、スポーツにおいて「心・技・体」と言われるように、身体的なコンディションだけでなく、精神面のコンディションを整えることも、競技力を発揮するためには重要です。
スポーツとビジネスに共通するメンタルヘルス
こうしたスポーツの現場での経験は、ビジネスパーソンのメンタルヘルスを考えるうえでも、非常に参考になります。仕事においても、能力や経験が十分にあったとしても、睡眠不足や疲労、強いストレス、不安、焦燥感、気分の落ち込みなどによって、本来の能力を発揮できないことがあります。時にハラスメントの行為者になってしまったり、周囲から適切な評価を受けられないこともあります。
スポーツ選手が大切な試合に向けて身体と精神のコンディションを整えるように、ビジネスパーソンにとっても、日頃から心身の状態を適切に把握し、必要に応じて休養や治療、環境調整を行うことが重要です。ススポーツ選手と同様に、メンタルヘルスを良好に保ち、自分の能力を十分に発揮できる状態を維持することは、ビジネスパーソンとして活躍するために重要な要素の一つと言えます。
スポーツドクターとして国際大会に関わる経験を通じて、わたくしは「能力を発揮するためには、能力そのものだけでなく、能力を発揮できるコンディションを整えることが重要である」と改めて感じています。
スポーツと経済活動は政治とは別の世界
イランや中国の選手がiPhone 18 Proを使っているのを見かけました。残念ながら、国同士では政治、宗教の対立があったり、戦争が怒っています。一方、スポーツ選手は同じルールで競い合いながら、最新のアメリカのスマホを使って日常生活を送っています。もちろん、政治や国際情勢がスポーツや経済に影響を与えることはあります。しかし、現実の社会では、国境を越えたの文化、経済、スポーツなどの交流が続いており、決して途絶えさせてはなりません。2025年に行われた大阪万博は日本が中心にある世界の交流事業として素晴らしかったと思います。
余談ですが、先日の米国出張でも、今回のアジア大会でも、iPhone 18 Pro、iPhone 17 Proを使っている人ばかりでした。わたしのiPhoneでわたしの写真をお願いしたところ、「お前はどうしてこんなに古いスマホを使ってるんだ」と言われることがありました。日本の景気の悪さか、円安の影響か、わたくしの懐の寒さが原因かもしれませんが、外国のほうが景気が良いような気がしました。
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