衛生管理の知識

持ち運びができる重量には制限があります

職場で持ち運べる荷物の重量には制限があります。
どのような業種でも段ボール、書類などの重たい物を運ぶ機会があり、その際に腰痛による労災が発生する可能性があります。

4日以上の業務上疾病において、腰痛が全体の半分以上です。 当社のお客さまでは腰痛対策のためにCYBERDYNE社の支援ロボットを用いて、腰にかかる負荷の軽減を行っています。

業務上疾病の一位は腰痛

4日以上の業務上疾病の65%が腰痛です。次に多い疾病は熱中症です。長年、腰痛、熱中症という順位は変わっていません。
建設業、製造業、運送業は重量物を運ぶ機会が多い業種です。それ以外の一般的な事務所や小売店でも段ボールなどの重量物を運ぶ機会があり、全ての事業場で腰痛とは無縁ではいられません。
重量物を搬送する際には腰痛になる可能性が高いという認識を持つべきで、腰痛対策を全事業場で実施すべきです。
常態として重量物を運ぶ事業場ではマニュアルの作成、教育、健康診断などの実施が必要です。
事務作業では座っている時間が多く、座位は立位より腰部への負荷が1.5倍かかるというデータがあります。一般的なオフィスでも腰痛に関する知識を持つ必要があります。

女性労働基準規則(女性則)での重量の制限

女性則2条1項の重量制限は次の通りです。これらは義務です。
  • 対象は女性
  • 断続作業30kg未満とする
  • 継続作業20kg未満とする
  • 機械を利用した作業は重量制限に当てはまらない
  • 18歳未満の場合、これよりも重量制限が厳しい

職場における腰痛予防対策指針での重量の制限

指針の重量制限は次の通りです。これらは努力義務です。
  • 男性・・・体重のおおむね40%以下になるよう努める
  • 女性・・・男性の制限の60%。妊娠中及び産後1年は禁止

重量制限の具体例

38歳、60kgの男性が運べる重量は?

男性なので女性則は該当しません。
腰痛予防対策指針では60kg×40%=24kgまで運べます。

25歳、55kgの女性が運べる重量は?

女性則では断続作業30kg、継続作業20kgまで運べます。
腰痛予防対策指針では55kg×40%×60%=13.2kg以下となります。
女性則と腰痛予防指針を考慮すると、値が小さい13.2kg以下として制限を行います。

職場の腰痛対策で困っている場合には産業医へ相談を

腰痛対策は全ての事業場で実施する必要があります。
お気軽に産業医にお問い合わせ下さい。



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