労働者数が50名以上の場合は衛生委員会もしくは安全衛生委員会を月1回以上実施することが義務となっています。
50名未満の場合でも安全や衛生に関する事項について労使で話し合う機会を設ける義務があります。一般的には安全衛生懇談会といわれています。
50名以上の職場では委員会の開催や、産業医や衛生管理者の選任などがきちんと行われていることが多いです。50名未満の事業場でも労働災害などが多発しており、安全衛生懇談会を実施したり、衛生推進者や安全衛生推進者の選任を忘れないで下さい。
安全衛生懇親会は労働安全衛生規則に記載されています
労働安全衛生規則第二十三条の二 委員会を設けている事業者以外の事業者は、安全又は衛生に関する事項について、関係労働者の意見を聴くための機会を設けるようにしなければならない。
と記載されています。一般的にはこの安全や衛生に関して意見交換をする機会のことを安全衛生懇談会といいます。
安全衛生懇親会の目的
労働災害を防ぐために職場環境を向上させることです。
職場に危険であったり、衛生上の問題がある場所があっても事業場の管理者などが十分に理解できていないことがあります。色々な立場の人から安全や衛生についての意見を収集し、労災が生じる前に対応する必要があります。現場で働いている人が事業者に対して率直に意見を伝えられる機会ともいえます。
安全衛生懇親会で話し合うこと
色々な立場の労働者から意見が集められるように努力して下さい。事業場によっては職場に目安箱が設置されており、その内容を懇談会で取り上げることがあります。
衛生委員会や安全衛生委員会と同様に以下の内容を行います。
安全衛生に関するルール作り
会社の安全衛生に関する基本的なルールを作成します。
- 安全衛生懇親会の参加者の選任
- 安全衛生懇親会の設置
- 安全衛生教育
- 事業場内の安全の確保や職場改善について
- 健康の保持増進についてなど
事業場全体・職場ごとの状況を確認
事業場の安全衛生管理の状況について、参加者から意見を収集します。
安全衛生管理の計画の作成と確認
事前に安全衛生についての取り組みを決めてそれを実施します。予定している内容がきちんと行われているかを確認します。
議事録の作成と周知
衛生委員会や安全衛生委員会と同様に議事録を作成し、実施後すみやかに労働者に周知して下さい。
安全衛生懇親会の参加者
衛生委員会(安全衛生委員会)は職場を管理統括する者、産業医、衛生管理者、(安全管理者)、労働者を含める必要があります。
一方、安全衛生懇談会の参加者は法令では定められていません。労働者が10名以上の事業場では業種により衛生推進者もしくは安全衛生推進者を選任する義務があるため、この者を参加者に含めることが望ましいです。
安全または衛生に関する事項についてパートタイマーや期間従業員を含む労働者の意見を聴くための機会であり、各職場の正社員、パート社員など幅広い人を参加者に含め、現場の人が率直に感じている意見をくみ上げて下さい。
安全衛生懇親会の実施頻度
衛生委員会や安全衛生委員会と同様に月1回が望ましいです。
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